2001年4月から12月に読んだ本

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ハルモニア / 篠田節子

 ひょんな事からとある女性にチェロを教える様になった主人公が、彼女が脳の障害を境に得た超人的チェロ演奏の能力にとまどいつつ、「彼女自身の音」を探し求める話。

超常現象とかが入ってくるので、ちとホラー仕立てなのですが、反面音楽性をどん欲に求める主人公の心の移り変わりが絶妙。周囲の人たちが彼女の能力に魅入られて、そして狂わされていく様はたしかにホラーですな。

評価 ★★★

幽玄 漫玉日記(5) / 桜玉吉

 作者が身の回りに起こった事を日記形式で綴る?このシリーズも結構長く続いてます。時々出てくる鬱ネタや薬ネタが強烈だったりするのですが。

「全部ネタちゃうん?」てな話が毎回続くこのシリーズですが、今回もなかなか内容が濃くて。絵と話の内容がめちゃ合ってるんですよね~。毎度ながらビーム救済4コマつき。

なげやりにも毎回登場しているぱそみちゃんとじろ子さんも拝めます(後ろ姿だけど(^^;)。

評価 ★★★★★

いい電子(2) / みずしな孝之

 週刊ファミ通に好評連載中なゲームな日常?を描いた漫画。上の漫画と作者は違えどかなり似ているかも。最近は波瀾万丈な物語よりもこういう肩の力を抜いて読めるほうがお気に入りだったりして、かといって4コマじゃちょっと味気ない…と。そういえば最近ゲームやってないなぁ~と、この漫画を読むたびに思ってしまいます。

個人的には(95)が一番面白かったかな。何か解る部分があって(^^;。

評価 ★★★★

最終兵器彼女(6) / 高橋しん

 急に発売が一ヶ月延期になった6巻。ちょっと普段より厚みが増してたんで、加筆していたんでしょう。例によってこれまでのあらすじをどうだったっけ~と思い出して読んだのですが、なんかほのぼの系。非常時であるがゆえのつかの間の平和…って状態かも。まぁ徐々に話は終局へ進んでいくのですが。

個人的には、お互いに大切な人を失った5巻の方が面白かったかな。片方はまさに「なんじゃそりゃ?」てな突然の展開だったし。今回のはまぁ最後に至るまでの序章と言った所なので、今月中に出る予定の最終巻が楽しみです。

評価 ★★★☆

野望の王国(2) / 由起賢二

 コンビニで気軽に買える漫画単行本…として定着しつつある中の一冊。定価は税別で286円です…が安いから買った訳では無く、今では美味しんぼの原作者として有名な雁屋哲が昔に原作を書いた劇画の一つ。東大法学部を卒業した二人の男が、裏の世界から日本征服を企てるという破天荒な物語です。

んでそれの2巻。いろいろなしがらみを「野望を達成するためには全てを捨てる!」とか言いつつ相変わらずむちゃやってます。米海兵隊のやくざ部隊はまずいっしょ(^^;。いよいよ直接対決?と思うんだけど確か結構長い話のはず。どうなるのやら。

評価 ★★★

グイン・サーガ(82) アウラの選択 / 栗本薫

 敵の本拠地となったクリスタルパレスに単身乗り込んでいくグイン、そこで彼が遭遇し体験した事とは…てな話でめちゃ重要な巻。なんか秘密が次々暴かれて次々と「何とそうだったとは~」と言う状態。やっぱりグインが出てくると話が盛り上がりますな。

他にもナリスとかイシュトバーンとかは重要なキャラクターなんだけど、やっぱり主役じゃないんで周りでごちゃごちゃやっている様な雰囲気があるんですよね。グインが出てこないと始まらないって感じが。今まで不気味なだけだったレムスもめちゃくちゃ本音で喋ってますし、彼は彼なりに苦労してたんですな~って結果を見ればそうとも言えないか。

評価 ★★★★☆

娘。物語(1) / 神崎裕

 芸能人が成功したらよくサクセスストーリーな書籍が出ますが、これはそのモーニング娘。版。「なかよし」に連載されている漫画です。

一人一話…って事で今回は4期メンバー(加護、辻、石川、吉澤)の話。かなりフィクションに近いと思われるんですが、ちゃんと話としてはできあがっているし絵も似ていて。単に感動ものだけじゃなくてちとコミカルなタッチで描かれているのがいいのかな。巻末の4コマ漫画(他のメンバーはここだけ)も面白くて。

評価 ★★★★

ヒカルの碁(15) / ほったゆみ

 そろそろ終わりが見えていたこの物語を、更に続ける為の話が展開される巻。少し前からこれの前振りが多かったんでなるようになったな~という印象ですが、話としてはあまり面白くない所でしょうか。特に盛り上がる訳でもないし。

再び出会うことがあるのか、それとも対決して終わり?なのか…って言っても、最後まで上り詰めて終わり~じゃ有りきたりなので他の展開を期待してます。

評価 ★★

最終兵器彼女(7) / 高橋しん

 いよいよ最終巻…な7巻。2002年度カレンダー付きの初回限定版が出ていたので、とりあえずそれを買っておきました。このぐらいならまだ使えますし。観賞用or保存用って訳でもなくて。

根がファンタジー系、SF系な私としては最終兵器とはいかなるものか、そしてこの戦争相手ってのは何なのか…ってのがずっと気になってはいたのですが結局語られじまい。元からこの二人のラブストーリーのために作られた設定であって、語るのに必要なのは設定ではなく彼ら二人の置かれた立場、そして環境だったって事でしょう。そういう状態の中で不器用に恋をする二人の話ですから。

最後はう~んそれでいいんかい?って思いましたが、まぁめでたしめでたし…って訳でもないこのぐらいが丁度良いのかも。周りの人たちももう少し掘り下げて書いてもらいたかった所ですが、それをやるとさらに長くなってしまうでしょうし。

評価 ★★★☆

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