導入編
私がK6-233を買ってから8ヶ月。その間に出た266MHz、300MHz版を指をくわえて我慢して、ようやく巡り会えたのがこのK6-2です。以前はK6-3Dと呼ばれていましたが、K6-2と言う名前に変更になりました。が、私の買ったこれは名称変更の前に生産されたもの(1998年の14週…3/29~4/4に生産)の様です。
CPUには、このように書いてあります。また、下には白で2次元バーコードと、300MHzの文字があります。
AMD-K6 3D/300AFR 2.2V CORE/3.30V I/O A 9814APAW ©1998 AMD |
正式発表の前から日本橋に並んでいたのですが、発表日の5/28に日本橋を回ったところ、ソフマップ、TWOTOP、パソコン工房にはすでに並んでいて、最安値はなんとソフマップ。32800円でした。他は39800円。フライング販売の時と値段が変わっていないようです。
ソフマップで買ったときに、注意書きの紙をもらいました。まだ出始めと言うこともあり、対応マザーボードや設定などについて書かれています。私の使っているマザーボード、MVP3搭載のAX-59Proも動作確認が取れていましたが、ATXなのにBabyATと書かれていたり。ちょっと不安になりつつ、それでも買って帰りました。
早速家に帰って取り付け。CPUクーラー・風神を外すのに苦労しつつ、CPUの載せ変え。コアの電圧を2.2V、動作クロックを100MHz*3.0に設定。メモリはCPUに同期させて、うちのSDRAMはPC100ではないので、念のためCASは3に設定して、電源ON。
すると、きちんとBIOSでも認識できています。CPUの規定クロックさえも表示されていますけど。これで今のところエラーもなく動いています。きちんと100MHzFSBで行けるようですね。
このK6-2の特徴としては、(1)外部100MHzで動作、(2)MMX命令を2つ同時実行(K6は1つだけ)、(3)3DNow!と呼ばれる21個の新しいMMX命令に対応の3つがあります。このうち、(1)(2)はすでに使えるのですが、(3)はソフトウェア側で対応していないと使えません。これにはDirectXが次の6で対応しますし、Voodooの専用APIであるGlide、OpenGLも対応します。また、RIVA128などのドライバ類も対応しますし、これからでてくるゲームの中にも3DNow!に対応しているものがたくさん出てきそうです。CyrixやIDTなどの互換CPUメーカーもすでにこの3DNow!に対応したCPUを開発中です。
もちろん、インテルもMMXを拡張することを計画していますが、それは99年前半に登場予定。先に出た利点を生かして、上手く主流に乗れればいいんですけどね。
ベンチマーク
で、問題のベンチマークです。まずはHDBenchから。
HDBENCH Ver 2.610 | ALL | 浮動小数点 | 整数演算 | 短形 | 円 | Text | Scroll | DirectDraw | READ | WRITE | Memory |
K6/233 | 13341 | 13634 | 16728 | 31840 | 15283 | 10582 | 157 | 3 | 8982 | 9525 | 7715 |
K6-2/300 | 15477 | 18589 | 23279 | 32268 | 19584 | 12916 | 157 | 5 | 8378 | 8645 | 12055 |
CPUの処理能力やメモリは速くなってますけど、グラフィック処理はあまり変わっていません。この部分ではCPUよりもビデオカードの能力の方が重要なのでしょう。メモリの値はベースクロックの上昇分(66MHz→100MHz)に比例して上がっているように思えますが、これはCPUの種類や性能で変わってくるものなので、あまりアテにはならないです。
次は、DirectXの能力を測るFinal Realityの結果です。
Final Reality | Overall 3D | Overall 2D | Overall bus rate | OVERALL SCORE |
K6-233 + RIVA128(4MB) | 2.873 | 1.811 | 1.207 | 2.305 |
K6-233 + Voodoo2(12MB) | 2.856 | 1.639 | 1.213 | 2.244 |
K6-2/300 + RIVA128(4MB) | 3.263 | 2.507 | 1.677 | 2.798 |
K6-2/300 + Voodoo2(12MB) | 3.276 | 2.367 | 1.758 | 2.776 |
やっぱりDirectXではかなり差が出ていますね。K6と違ってMMXが2つになったのも大きいのでしょう。Voodoo2よりRIVA128の方が結果がいいですけど、これは2Dの差ですね。Voodoo2の時は、2D部分はRIVA128が処理しているはずなのですが、何かオーバーヘッドが発生しているのでしょうか?。
次はDirect3Dの性能を観るPC Playerです。
性能アップはVoodoo2の時の方が大きいですね。やっぱり、Voodoo2の性能はCPUの浮動小数点演算の能力に左右されるようです。
さて、一応オーバークロックも試したのですが、あまり上手く行きません。どうしてもコア電圧を上げないとダメで、熱暴走までは行きませんけど、かなり不安定になってしまいます。この点では遊べないCPUみたいですね。後は、3DNow!がどれだけの性能を発揮してくれるか。それだけでしょう。
番外編・エンブレム
その後、日本橋に行ったときにこのエンブレムシールが売っていたので買ったのですが、1480円とちと高く買いすぎてしまいました。本当はK6-2を買ったときに店によってはおまけでつけてくれるようなものです。秋葉原ではもう少し安く売っているみたいですし、後日日本橋にも400円で売っていました。
あそこは色々と珍しいモノもあるのですが、価格的にはちょっと高めなんですよね。パソコン工房は。
他店よりちょっと高い分、エンブレムチューンの効果が出てくれればいいのですが…。
(1998/5/28)