導入編
家に帰って早速インストールしてみると、それなりには動きます。しかし、多少ギクシャクしていましたし、処理が追いついていないのか、道路に横縞が入ったりします。それに、このゲームの特徴である光の表現があまり上手く行っていません。光が半透明で表現されているところが、メッシュ模様になっているのです。プレイステーションで半透明になれている私は、こんなセガサターンの様なメッシュは我慢できませんでした。
前々からVoodoo2には興味がありましたし、この際だから買ってしまおうと思った私は、早速次の日、また日本橋に行きました。そして買ったのがこの3D Blaster Voodoo2です。
この3D Blaster Voodoo2は3D専用で、普段の時は2D用のビデオカード(うちならPWR128P/4VC)の信号をスルーさせているので、普段の画面にノイズがどうしても入ってしまいます。Voodooの時よりはマシになったようですけど、それでもぼやけた画面になってしまいます。
そのため、うちのモニタ、iiyamaのMT-8617Eの用にRGB入力が2系統ある場合には、それぞれにVoodoo2、2Dカードを繋げて切り替えるようにすれば、この不具合は防げます。ちょっと切り替えが面倒なんですけどね。
さっそくこれでMotorHeadをやってみると、PWR128P/4VCで起こっていた不具合は全部解消されています。それに、Voodooの専用APIであるGlideでやってみると、さらに綺麗な画面で、しかもfpsも上がっていて滑らかに動いてくれます。
画質の比較
さて、その画質を比べてみたいと思います。Final RealityでそれぞれRIVA128(PWR128P/4VC)とVoodoo2(3D Blaster Voodoo2)で実行した時は次のようになります。
RIVA128 | Voodoo2 | |
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画像が小さいので分かり難いのですが、RIVA128の方はかなりドットが目立ち、アンチエイリアスがうまく効いていないようです。 Voodoo2ではそんなことはありません。 |
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これも上の場合と同じく、ドットの目立ち方に差があります。 RIVA128の方は全体的に暗くなってますね。 |
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この画像サイズでは分からないのですが、RIVA128の方ではこのロボットのテクスチャに全体的にメッシュ模様が見られます。 半透明で景色の写り込みを表現しているのでしょうか。 |
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RIVA128の方では、この飛行機の炎がメッシュ模様になっています。 また、全体的に暗くて、テクスチャが見えないところも多いですね。 |
このように、Glideの時は言うに及ばす、Direct3Dの時でもかなり表現力に差があります。
ベンチマーク
次に、実際の表示速度を比べてみたいと思います。MotoRacer2(DEMO版)で、オフロードコースのFLYING JUMP(DAY)で、後方視点からまったくバイクを動かさずに、COM車が全て走り去ったときのfpsを計測しました。TripleBufferの有効・無効も比較しています。
※:Voodoo2の1024*768はZ-buffer不足のため参考値
これを見ると、Voodoo2がこのMotoRacer2に関しては圧倒的に速いことが分かります。画面もVoodoo2の方が綺麗ですし、DEMO版によるポリゴン欠けも少ないです。
また、TripleBufferは有効にした方がいずれも速くなっています。RIVA128の640*400で遅くなっているのは、何らかの不具合があるのでしょう。
これだけの性能は、さすがは世界中のゲーマーに支持されているだけの事はあります。3Dゲームをやるなら必要なカードと言えるでしょうね。今の環境では浮動小数点演算があまり速くないので、Voodoo2の力を出し切れているとは言い難いですけど。
(1998/05/20)